Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans
陸地を辿って行くことにしよう」
腹へ滲みわたる鼓の音
亀戸から市川へ出、八幡を過ぎ船橋へあらわれ、津田沼から幕張を経、検見川の宿まで来た時であったが、茶屋へ休んで一杯ひっかけ、いざ行こうと腰を上げた時、ふと眼についたものがあった。というのは道標で、それには不思議はなかったが、その道標の真ん中所に、十文字の記号が石灰で、白く書かれてあるのであった。「婆さん」と次郎吉は話しかけた。「ありゃあ何だね、あの印は?」「あああの十文字でございますかな」茶店の婆さんは興もなさそうに、「さあ、なんでございますかね。妾にはトンとわかりませんが。なんでも今から一月ほど前から、あっちにもこっちにもああいう印が、書いてあるそうでございますよ」「あっちにもこっちにもあるんだって? ヘエ、そいつあ不思議だね」「それもあなた成東街道を、銚子まで続いているそうで」「ふうむ、なるほど、銚子までね」次郎吉は腕を組んで考え込んだ。
「ははあわかった。これはこうだ。人寄せの符号に相違ねえ。仲間へ知らせる人寄せ符号だ。……なんだかちょっと気になるなあ。……よし、ひとつ突き止めてやろう。