Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もぐら

土竜

佐左木 俊郎

Lisez 土竜 (もぐら) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 991 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

すがすがしい土の香も、既に全身に沁みつくして、彼の嗅覚を刺激するようなことはなかった。美衣美食の生活者が、美衣美食を知らぬと同じ悲しさが梅三爺の上にもあった。

「東京になざあ、こうえな青々したところ、どこにも有すめえもねえ。」

「え。ずうっと郊外、在の方へでも行かなければ……。なんと言っても、田舎のことですね。全く、百姓の生活に限る。」

彼は語尾を独り言のように結んで首を項垂れた。

竜雄は、三年前に東京へ出て行った。高等予備校に通って、高等学校の受験準備をするのが目的であった。しかし、彼は三度の入学試験に、三度とも撥ねられた。今の彼の心には、田園生活がとぐろを巻いているのであった。

「そうで有すべかね?」

「どうも僕なんかには、東京は適当ねえようだね。うるさくって、うるさくって。あれじゃ、気が荒くなるのも無理はねえですよ。ちょっと電車へ乗るんだって、まるで喧嘩腰だもの。――さあ、どうです一本……」

竜雄は、ポケットから「敷島」の袋を取り出して、梅三爺にすすめた。

「あ、宜がすちゃ、宜がすちゃ。」と、梅三爺は辞退して、「ヨーギ、其処から、どらんこ(煙草を入れる佩嚢)持って来う。