Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じょうちゅうのしも

城中の霜

山本 周五郎

Lisez 城中の霜 (じょうちゅうのしも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 828 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

「死罪に改められた点に就いては、御政治向のことでなにも申す自由を持たぬが、最後の有様だけはお伝えしよう」「……はい」「獄中に於ける左内どのは、まことに師表たるべき日常を送られた、後に下げ渡す時期も来ようが、資治通鑑を注し教学工作を論じて一書を作り、また獄制論などを書いておる、孰れも一代の見識として推賞すべき文字であった……若年ながら達人の風格をもたれていたためか、獄吏たちも一様に敬服し、また格別の思召を以て在獄中は充分に礼が尽されていた」

娘は一言も聞き漏らすまいとするように、膝の上に手を揃え、じっと眼を閉じ頭を垂れて聴いていた。

「今朝、死罪の達しのあった時だ」穆清は静かに続けた、「牢役人が呼出しにまいると、左内どのは静かに座を起って戸前口を出られた、戸前口は四尺に三尺しかなく、どのように剛胆者でも死罪と決って是を出る折には、身が竦んで必ずどちらかへ躯を打当てるものだ、然し左内どのはいかにも落着いて、殆んど衣服も触らず、すっとぬけ出られたという……見ていた役人は我知らず、おみごとと申してしまったということだ」

その話は、彼が石出直胤から直接聞いたものである……娘は然し彼が期待していたような感動を表わさなかった。