Classiques japonais avec furigana
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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
Lisez 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) de 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 138 733 caractères · 274 écrans
八
多助は馬の驚いたのに心附き、ハヽア先達て庚申塚で圓次を殺したのは、丹治が私と間違えたものに相違ない、これは此処の家にいる時は殺されるかも知れない、若し命がなければ何んなに思っても此の家の為になる事も出来ない、八歳の時から住み馴れた村方を立退くのは辛い事ではあるなれども、一先ず此処を逃げ去って、知らぬ江戸とやらへ参って、どんな辛い奉公でもして金を貯めた上立帰り、一旦潰れたる鹽原の家を起さなければ養父角右衞門様に義理が立たん、余所ながら五八や叔父太左衞門様へお暇乞をしようと覚悟を極めて、これから沼田の下新田を立出るというお話に相成ります。
八
追々お話が央ばに相成りますから、これからが面白く成りますが、兎角開けぬ其の昔のお物語は嘘のようなお話が多いというのは、物成が極お安く、唯今では物価が高直で、昔のお値段の事を唯今申すと嘘らしいような事があります。近頃まで湯銭が八銅、髪結銭が廿八銅、寄席のお座料が四十八銅から五十銅でございましたが、当節では四銭と相成りましたから、お高いと心得て居りますと、中には又御贔屓のお方が仰しゃいますに、圓朝や寄席の座料が如何にも安い、それでは国の恥になるから最う少し高くしたら