Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lisez 夜明け前 (よあけまえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 105 172 caractères · 206 écrans
追い追いと人口も繁殖する中古のころになって、犬山の石川備前守がこの地方の管領であった時に、谷中村方の宅地と開墾地とには定見取米、山地には木租というものを課せられた。もとより米麦に乏しい土地だから、その定見取米も大豆や蕎麦や稗などで納めさせられたが、年々おびただしい木租を運搬したり、川出ししたりする費用として、貢納の雑穀も春秋二度に人民へ給与せられたものである。さて、徳川治世のはじめになって、この谷では幕府直轄の代官を新しい主人公に迎えて見ると、それが山村氏の祖先であったが、諸事石川備前守の旧例によることには変わりはなかった。慶長年代のころには定見取米を御物成といい、木租を御役榑という。名はどうあろうとも、その実は同じだ。この貢納の旧例こそは、何よりも雄弁に木曾谷山地の歴史を語り、一般人民が伐木と開墾とに制限のなかったことを証拠立てるものであった。もっとも、幕府では木租の中を割いて、白木六千駄を木曾の人民に与え、白木五千駄を山村氏に与え、別に山村氏には東美濃地方に領地をも与えて、幕府に代わって東山道中要害の地たる木曾谷と福島の関所とを護らせた。それより後、この谷はさらに尾州の大領主の手に移り、山村氏が幕府直轄を離れて名古屋の代官を承るようになって、尾州藩では山中の区域を定める方針を立てた。