Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまとこじふうぶつし

大和古寺風物誌

亀井 勝一郎

Lisez 大和古寺風物誌 (やまとこじふうぶつし) de 亀井 勝一郎 (かめいかついちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 108 647 caractères · 215 écrans

Aozora Bunko

つねに適当な距離を保っている傍観者ほど憎むべきものはない。「自由」の名のもとに様々の批評が出てきた。他人の罪禍を列挙することも自由だ。あらゆる誹謗の声を放つことも可能だ。しかし何びとが深傷に呻いているだろうか。その呻きに僕は真の再生の声を聞きたい。

敗れた者は一切の重荷を背負わされる。この重荷の当否については弁解してみてもはじまらぬ。罰せらるることに小心翼々としているよりは、いっそ世界のあらゆる罪を自発的にひきうけた方がよい。侵略、残虐、殺人、圧制、強奪――地上の罪禍を悉く背負って、日本は世界一の悪者となり、この自覚において再生の道を求めるがいい。こうした不逞の決意を僕は欲する。太子の開顕された大乗とは、かかる勇気をもたらすものではなかったろうか。日本人がもし偉大な民族であるならば、偉大な悲劇に堪えらるる筈だ。

*

戦争の最中、僕は宗教的帰依心について考えっづけてきた。唯一者への全き帰依――この情熱が遺憾ながら僕にあっては不安定なのである。太子讃仰の念に偽りがあるとは思っていないが、しかしそれを唯一筋の道として進むことを阻むものがあるのだ。