Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しっちょうき

失蝶記

山本 周五郎

Lisez 失蝶記 (しっちょうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 072 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

私は暫く考えていました。

「真壁のうしろには仙台の力がある」と私は念を押しました、「ほかに手段がないとしても、真壁をやったばあい仙台がどう出るか、奥羽連合が黙っているかどうか、その点のみとおしはどうなんだ」

「わからない」杉永は答えました、「しかし近いうちに討幕の勅命が出るという噂もあり、奥羽連合の結束もぐらつきだしたようだ、真壁を失ったぐらいで、仙台が直接行動に出るとは思えない」

「それは確実なことか」

「こういう情勢の中では、確実だと云えることなどは一つもないだろう、いずれにせよ、ここはまず断行することが先だと思う」

私は立ちあがって縁側へ出ました。

――どうする。

心の中で私は自分に問いかけました。母屋とその隠居所のあいだに槇の生垣があり、槇の枝には白っぽい黄色な若葉が、そろって活々と伸びている。また夏が来るな、ぼんやりそう思いながら、私は心をきめ、元の席へ戻って坐りました。

「それはおれがやろう」と私は云いました、「真壁を斬るのはおれの役だ」

「いや」と私は手をあげ、なにか書こうとする杉永を制しました、「真壁をやったら名のって出なければならない、私怨だと云って自首して出れば、罪はその一人に限られるし、仙台も干渉することはできないだろう、おれはこんな不具になってほかの役には立たないが、この役なら間違いなくやっ