Classiques japonais avec furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lisez 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 150 254 caractères · 300 écrans
「なに、銀色の首だって?」
おまわりさんが、みょうなふくみ声で聞きかえしました。よく見ると、へんなおまわりさんです。制帽のひさしの下から顔の前に、黒いきれがさがっているのです。そのきれにつつまれて、顔はすこしも見えません。
じいさんは、みょうな顔をして、その黒いきれを見つめました。
「へえ、銀色の首です。まっ赤なでっかい目をして、口から火を吹いて、板塀の上に、ちょこんと、のっかっていました。首ばかりの化けものです。」
「へ、へ、へ、へ、へ……。」
おまわりさんが、へんてこな笑い声をたてました。
「へ、へ、へ、へ、……、そいつは、こんな顔だったかね。」
といって、制帽をぬいで見せました。
「ワアッ!」
じいさんは、またしても、ひめいをあげて、しりもちをつきました。
おまわりさんの顔は、青っぽい銀色をしていたからです。まっ赤な二つの目が、こちらをにらんでいました。そして、あのまっ赤な火のような口をひらいて、ケラ、ケラ、ケラと、笑ったではありませんか。
じいさんは、あまりの恐ろしさに、とうとう気をうしなってしまいました。そして、しばらくして気がついてみると、おまわりさんのすがたも、銀色の顔も、どこにも見えないのでした。