Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

廃品回収業者のたて場から、ぼろ布を買って来る。小屋の外に煉瓦と石で組んだ即席竈があり、煮炊きをするようになっているが、そこに石油罐を掛け、買って来たぼろ布を入れて煮る。脂や汚れをおとすのだろう、煮あげたぼろは陽に干したうえ、二センチ幅くらいに裂き、それを縒って、――自分で工作したらしい原始的な織り機にかけ、丹念にマットレスを編みあげる。風呂場の足拭きとか、火鉢の下敷くらいの用にしかならないのだろうが、丹念に、しっかりと編みあげるから、平さんの品は好評で、かなりとくいも多いようであった。

平さんは無くちで、近所づきあいもせず、日常の挨拶もしないことはすでに記した。尤もそれまでに一人だけ、ときたまたずねる知人があった。ボス猫のとらの飼い主である半助がその相手だが、たずねていってもあまり話はしなかった。半助は臆病で気の弱そうな、絶えず人に殴られるのを恐れているような男であり、これまた人嫌いで、飼い猫のとらにだけはものを云うけれども、人間とは口をききたがらない性分だったから、平さんと二人では話のはずみようがないのだ。――平さんがたずねていって、半日くらい坐っていても、話し声は殆んど聞えない。