Classiques japonais avec furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lisez 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) de 正岡 容 (まさおかいるる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 270 caractères · 325 écrans
また先妻が死に、その妹を嫁に迎えたら、婚礼当夜ポックリと死なれ、不忍の池近くへ庵を構えた男が夜な夜な二人の亡魂に苦しめられるという、これもそのころあった実話の主人公は北川町の飯島喜左衛門とて圓朝贔屓の大きな玄米問屋さんだった。
北川町一帯が住居で、周囲の掘割の中に藻の三尺も生えた大簑亀がいたり、巨万の富が蔵に入れられてあって誰かがひと足でも土蔵へ踏み込むと仕掛でガタガタ鳴りだすようになっていたりした。何より圓朝はそうした御大家の風物詩に心を魅かれ、創作慾をそそられた。お露の名はまさしくそこの先妻の名前だった。飯島の名前は採って以而、牛込の旗本のほうの名前にした。その上に支那の「剪燈新話」の中の牡丹燈記や、それに材を得た浅井了意の『伽婢子』や山東京伝の『浮牡丹全伝』をたよりに、よろしく膨大の譚を夢中で書き上げてしまったのだった。が、結果は何よりあのお露お米がカランコロンの下駄の音物凄き怪談噺が、およそ江戸中の評判になってしまって、若き圓朝の名は圧倒的に盛り上がってきた。
この「牡丹燈籠」の腹案を練っている最中圓朝は、かねて贔屓の新吉原金太郎武蔵の主人に連れられて成田詣りにでかけ、そのとき圓朝は護摩料を入れた細長い桐の箱をかついで供をしたのだったが、道中あまりにも構想に全魂を傾け過ぎていたため、三べんも宿場