Classiques japonais avec furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lisez 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) de 正岡 容 (まさおかいるる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 270 caractères · 325 écrans
小説 円朝
序
夕月淡く柳がくれの招き行燈に飛ぶ禽落とす三遊亭圓朝が一枚看板、八丁荒しの大御所とて、焉んぞ沙弥より長老たり得べけむや。あわれ年少未熟の日の、八十八阪九十九折、木の根岩角躓き倒れ、傷つきてはまた起ち上がり、起ち上がりてはまた傷つき、倦まず弛まず泣血辛酸、かくして玉の緒も絶え絶えに、出世の大本城へは辿り着きしものなるべし。即ち作者は圓朝若き日のそが悶々の姿をば、些か写し出さむと試みたりけり。拙筆、果たしてよくその大任を為し了せたるや否や。看官、深く咎め給わざらむことを。
梨の花青し 圓朝の墓どころ
(昭和癸未睦月下浣於 巣鴨烟花街龍安居) 作者
第一話 初一念
一
「……」
クリッとした利巧そうな目で小圓太の次郎吉は、縹いろに暮れようとしている十一月の夕空の一角を悲し気に見つめていた。
「……」
目の上一杯にひろがっている夕空がみるみる言葉どおりの釣瓶落としに暮れいろを深めそめ、ヒューヒュー音立ててそこら堆い萩の枯葉を動かしてはしきりと次郎吉の身体全体を吹き抜けていく夕風も、はや夜風といいたいほどの肌寒さを加えてきていたが、懐手をしたまんまその目を動かせようともしなかった。