Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまうらきよまろ

山浦清麿

吉川 英治

Lisez 山浦清麿 (やまうらきよまろ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 573 caractères · 91 écrans

Aozora Bunko

六

はやく、師匠にこれを』

『いや、お次には、平常に話してある。決して、おれに義理立てなどするなよ。二人で逃げろ、きれいな仲の三人だ。生きてゆく先で、よく心と心で話してみるがいい、……お次には、おれから云ってある事がある』

みりっと、寺の藪で、生木の踏み折れるような響きがした。清麿は、二人を門の外へ突き出して、内から棒をかってしまった。

六

大地が号泣するように、門の外に、それからも、暫く嗚咽の声がしていた。

清麿は、よろぼいながら、雪隠の横の縁側から這いあがった。

御先祖と、神棚のある部屋まで、這って行こうとするらしい。

だが、緑青の毒素は、もう血の中を駆けまわっていた。がばっと、縁に、首を垂れてしまった。

――一瞬。

清麿は、あらゆる苦痛が、体じゅうから解ぐれるような心地した。然し、意識はその体を、もう動かそうともしない。

板の間へくッつけている彼の顔は、にやりと微笑したようだった。耳には遠く千曲川の水音でも聞えているらしい。きれいな小禽の音すらありありとそこらにする。

(……いいよ、いいよ。何も、謝まることはない。そなたは、わしの子ではないか)

ぼっと、虹の環のような中に、母の顔が見えた。