Classiques japonais avec furigana
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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Lisez 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 212 130 caractères · 422 écrans
では、どこから? 表も裏も、出入り口という出入り口は、すっかり店員でかためられていたのですから、逃げだすなんて、まったく不可能なことです。
「門野君、きみはどう思うね。じつに合点のいかぬ話じゃないか。……わしにはなんだか今でも、すぐ目の前に、あいつがいるような気がするのだよ。この部屋の中に、あいつの息の音が聞こえるような気がするのだ。」
もとの座敷にもどった大鳥氏は、おびえた顔で、あたりをキョロキョロと見まわしながら、支配人にささやくのでした。
「わたくしも、なんだか、そんな気がしてなりません。あいつは魔法使いでございますからなあ。」
門野支配人も同感のようです。
そうして、ふたりがぼんやりと顔見あわせているところへ、ひとりの若い店員がいそいそとはいってきて、
「今、明智探偵がおいでになりました。」
と報じました。
「なに、明智さんが来られた。チェッ、おそすぎたよ。もう一足早ければまにあったのに。あの人は、きょうまで、いったい何をしていたんだ。うわさに聞いたのとは大ちがいだ。名探偵もないもんだ。」
大鳥氏は黄金塔をぬすまれた腹だちまぎれに、さんざん探偵の悪口をいうのでした。