Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lisez 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 151 280 caractères · 301 écrans
「僕は宗像君とは二三度会ったばかりだが、彼の一種の才能には、深く敬意を表している。恐ろしい男だ。だが、今度の事件は流石の彼も、少なからず手古摺っているようだね。いつも犯人に先手をうたれて、後へ後へと廻っている。被害者は予め分っているのに、一人だって助けることは出来なかった。宗像君にしては珍らしい不成績だね。エ、そうは思わないかね」
明智はそこで言葉を切って、じっと中村警部の顔を見た。なぜかその唇の辺に幽な微笑が浮かんでいる。警部にはその微笑の意味が分らなかった。商売敵に対して非難めいた口を利いた事を、はにかんでいるのだと考える外はなかった。
「恐ろしい事件だ。この犯人は、あの俊敏な宗像博士よりも、更に一枚上手の役者らしいね。新聞は魔術師だなんて書き立てているが、全く魔術師だ。その上に、この犯人は露出狂だね。殺人その事よりも、その結果をできるだけ飾り立てて、世間に見せびらかしたいのだ。一種の狂人だね。狂人の癖に、恐ろしく賢い奴だ。名探偵と云われる宗像君を、思うままに飜弄するほど賢くて抜目のない奴だ。
しかし、宗像君も、なかなか味をやっているね。殊に隅田川に投げ込まれた小函の包装から、犯人の住所をつきとめたあたりは、流石に水際立っている」