Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lisez 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 151 280 caractères · 301 écrans
黒眼鏡の男
「君、この蓋を開けて下さい」
博士が呶鳴るまでもなく、主任もそれに気づいて、もう真青になりながら、ポケットの鍵で、ガラス箱の蓋を開いた。
「人形の肌に触ってごらんなさい」
主任はオズオズと、人差指を人形に近づけ、その腹部に触って見た。触ったかと思うと、悲鳴のような叫び声を立てて、飛びのいた。
人形の肌は、まるで腐った果物のようにブヨブヨと柔かかったからである。そして氷のように冷たかったからである。
黒眼鏡の男
三人は暫くの間言葉もなく茫然と顔見合せていた。死体をガラス箱に入れて、衆人の目に曝すという、余りにも奇怪な着想に、流石の犯罪専門家達もあっけにとられてしまったのだ。
「ごらんなさい。この死体には全身に化粧が施してある。唇なんかも念入りにルージュが塗ってある。蝋人形らしくするのに、こんな手数をかけたのですね」
中村係長が感に堪えたように口を切った。
如何にもそれは死体とは考えられぬ程艶めかしい色艶であった。犯人は死体化粧によって、そこに一つの芸術品を創造したのだ。彼が人なき部屋、ほの暗き燈火の下で、死体とたった二人のさし向い、ギラギラと目を光らせ、唇をなめずりながら、絵筆を執って、悪魔の美術品製作に余念のない有様が、まざまざと瞼の裏に浮かんで来るように感じられた。