Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lisez 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 151 280 caractères · 301 écrans
「オヤ、また袋小路かな。イヤイヤ、そうじゃない。ここに小さな潜り戸がある。開けてお入りくださいと、貼り紙がしてある」
如何にも、黒板塀の上に、ひどく下手な字の貼り紙が見える。
「君、少し凄くなって来たじゃないか。真暗な中で戸を開けて入るというのは、何だか気味の悪いものだね」
「そうですね。一人きりだったら、一寸いやな気持がするかも知れませんね」
しかし、二人はまだ心の中ではクスクス笑っていた。なんてこけおどしな真似をするんだろうと、おかしくて仕方がなかった。
博士を先に、二人は戸を開いて中に入った。だが、そこには別に恐ろしいものがいる訳ではなく、ただ文目もわかぬ闇があるばかりであった。天井も左右の壁も、板を重ねた上に黒布が張ってあるらしく、針の先程の光もささぬ如法暗夜である。目の前に何かムラムラと煙のようなものが動いたり、ネオン・サインのように鮮かな青や赤の環が現われたり消えたりした。造りものの化物などよりは、この網膜のいたずらの方が、却って不気味な程であった。
「こりゃ暗いですね。歩けやしない」
二人は手を壁に当てて、足で地面をさぐりながらあるいて行った。