Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わがやのらくえん
我が家の楽園
久生 十蘭
Lisez 我が家の楽園 (わがやのらくえん) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 90 195 caractères · 175 écrans
「メードのためばかりでもないけど、こうお金がかかっちゃ、たまらないわ。もうすこし、なんとかしないと」
「でもね、シュラーに逢うためには、これくらいの暮しは、絶対に必要よ。ケチケチしないで、思いきり豊かにやっていただきたいの。買物の伝票と受取をとっておいて、まとめて、いっしょに払わせるから、かまわないのよ」
うんざりしているのは、五十雄君と百々子だけではなかった。わが家のアメリカ教育が、意外に高価くつくので、さすがの賢夫人も、嫌気になっているらしい。じっさい、ハウス・メードの支配を受けている、石田家の家常ほどくだらないものは、まだ聞いたことがなかった。
メードのおカネさんが、はじめて家へ来た朝、うらうらと晴れた六月の空に、聖画にある、の子のようなかたちの紫雲が、ひとつたなびいていたが、あとで考えあわせると、有難そうなのは見せかけだけで、それは妖雲といったたぐいのものだったらしい。
あっというようなジャアジィの服に、透し入りの人参色のストッキングをはき、馴鹿のハンドバッグを抱えて、すらりと玄関に立っているので、どこのお嬢さんかと思ったら、お目見得にきたハウス・メードだったには、気を悪くした。