Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほうろうき(しょしゅつ)

放浪記(初出)

林 芙美子

Lisez 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 103 349 caractères · 207 écrans

Aozora Bunko

朝も晩も、ベタベタ三原色を塗りたくって、地虫のように、太陽から隔離されて、歪んだ工場の中で、コツコツ無限に長い時間を青春と健康を搾取されている、あの若い女達のプロフィルを見ていると、ジンと悲しくなる。

だが待って下さい。

私達のつくっている、キュウピーや、蝶々のお垂げ止めは、貧しい子供達の頭をお祭のようにかざる事を思えば、少し少しあの窓の下では、笑んでもいゝだろう――。

二畳の部屋には、土釜や茶碗や、ボール箱の米櫃や、行李や、机が、まるで一生の私の負債のようにがんばって、なゝめにひいた蒲団の上に、天窓の朝日がキラキラして、ワンワン埃が縞のようになって流れて来る。

いったい革命とは、どこを吹いている風なんだ……中々うまい言葉を沢山知っている。日本のインテリゲンチャ、日本の社会主義者は、お伽噺を空想しているのか!

あの生れたての、玄米パンよりもホヤホヤの赤ん坊達に、絹のむつきと、木綿のむつきと一たいどれ丈の差をつけなければならないのだ!

「お芙美さん! 今日は工場休みかい!」

叔母さんが障子を叩きながら呶鳴っている。

「やかましいね! 沈黙ってろ!」

私は舌打ちすると、妙に重々しい頭の下に両手を入れて、今さら重大な事を考えたけど、涙がふりちぎって出るばかり。