Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しゃよう
斜陽
Lisez 斜陽 (しゃよう) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 822 caractères · 176 écrans
私は頗るまごついた。
「意地わるね!」
と言ったら、下唇がぷるぷる震えて来て、涙が眼からあふれて落ちた。
蛇の話をしようかしら。その四、五日前の午後に、近所の子供たちが、お庭の垣の竹藪から、蛇の卵を十ばかり見つけて来たのである。
子供たちは、
「蝮の卵だ」
と言い張った。私はあの竹藪に蝮が十匹も生れては、うっかりお庭にも降りられないと思ったので、
「焼いちゃおう」
と言うと、子供たちはおどり上がって喜び、私のあとからついて来る。
竹藪の近くに、木の葉や柴を積み上げて、それを燃やし、その火の中に卵を一つずつ投げ入れた。卵は、なかなか燃えなかった。子供たちが、更に木の葉や小枝を焔の上にかぶせて火勢を強くしても、卵は燃えそうもなかった。
下の農家の娘さんが、垣根の外から、
「何をしていらっしゃるのですか?」
と笑いながらたずねた。
「蝮の卵を燃やしているのです。蝮が出ると、こわいんですもの」
「大きさは、どれくらいですか?」
「うずらの卵くらいで、真白なんです」
「それじゃ、ただの蛇の卵ですわ。蝮の卵じゃないでしょう。生の卵は、なかなか燃えませんよ」
娘さんは、さも可笑しそうに笑って、去った。