Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しゃよう
斜陽
Lisez 斜陽 (しゃよう) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 89 822 caractères · 176 écrans
八
それが、まあ、何というチャンス。姉さんがいなくて、そのかわり、頗る鈍物のダンサアが、僕の自殺の発見者になってくれる。
昨夜、ふたりでお酒を飲み、女のひとを二階の洋間に寝かせ、僕ひとりママの亡くなった下のお座敷に蒲団をひいて、そうして、このみじめな手記にとりかかりました。
姉さん。
僕には、希望の地盤が無いんです。さようなら。
結局、僕の死は、自然死です。人は、思想だけでは、死ねるものでは無いんですから。
それから、一つ、とてもてれくさいお願いがあります。ママのかたみの麻の着物。あれを姉さんが、直治が来年の夏に着るようにと縫い直して下さったでしょう。あの着物を、僕の棺にいれて下さい。僕、着たかったんです。
夜が明けて来ました。永いこと苦労をおかけしました。
さようなら。
ゆうべのお酒の酔いは、すっかり醒めています。僕は、素面で死ぬんです。
もういちど、さようなら。
姉さん。
僕は、貴族です。
八
ゆめ。
皆が、私から離れて行く。
直治の死のあと始末をして、それから一箇月間、私は冬の山荘にひとりで住んでいた。
そうして私は、あのひとに、おそらくはこれが最後の手紙を、水のような気持で、書いて差し上げた。