Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 190 406 caractères · 381 écrans

Aozora Bunko

それは、雪斎和尚であった。

雪斎は尚早論というよりは、もっと消極的に、義元に内治の献策のみすすめた。旗を中原にすすめて、天下統一の大業を義元がなし果そうとする大志に対しては、悪いとはいわないが、決して、賛同を表さなかった。

そういう態度を持している雪斎和尚の気もちの中には、苦しいものがあった。なぜならば、義元に向って弱冠から、

「今川家は当代の名族で在わするぞ。足利将軍の統、もしお世継のなき時は、三河の吉良氏が継ぎ、吉良氏に人のなき時は、御当家今川家から立つことになっておる。すべからく貴方も大志を抱いて、天下の主たるほどの器量を今から養っておかねばならぬ」

と、そういうような訓育をした者は、実に、雪斎自身であったのである。

一城の主たるよりは、一国の君となれ、一国の君たるよりは、十州の太守となれ、十州の太守たるよりは、天下の支配者となれ。

誰も訓えることである。当時の武人教育はそうであり、当時の武家の子弟は皆、風雲の世にそれを望んだ。

雪斎もまた、義元を教育するに、それを眼目とした。そして彼が義元の帷幕に参じてから、今川家の国勢は急激に膨脹した。