Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 353 caractères · 371 écrans

Aozora Bunko

於市・於虎

帰陣、また、出陣。

伊勢全土の平定までには、その年の八月にわたり、再度の出陣は、翌る年の十一年までかかったが、いつも軍功帳の初筆から一、二の座を争っていたのは、光秀と藤吉郎の名であった。

「はて。明智という人間は」

と、藤吉郎が、その人物に注目し始めたのと、光秀が、

「風采を見たところでは、何気ない男ともみえるが、織田家中で、出色の人物といえば、まず第一に木下」

と、心ひそかに、彼の名を強記しだしたのとは、その伊勢陣の頃からだった。

光秀は、やがて、禄五千貫、五百騎の侍大将として、信長から重用されていた。

於市・於虎

きょうは良人の姿にも、閑日の寛ぎが見える。久しぶり暢々とした家庭の主人らしく、妻の眼にもながめられた。

伊勢陣から凱旋して、洲股の居城へ着いたのは、十日も前であったが、帰城早々、将士の賞罰とか、藩務を聴くとか、藤吉郎は間断なく公務に取りまかれていて、彼のからだは、妻のものでもなく、老母のものでもなかった。

「もうよい程にしておこう。余り細かしいことまでわしに訊きにくるな。表の用務は彦右衛門に、軍事は竹中半兵衛に、家事は舎弟の小十郎に問え」