Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 353 caractères · 371 écrans

Aozora Bunko

「なるほど。――では改めて問うが、そちはそれ程な成算をもちながら、なぜ洲股の評議のあった当初に、進んでその経策を述べ、自身大役をひきうけて出なかったか」

「いや、私とても、まッ先に洲股へ赴いたら、柴田様や佐久間様と同じように、辛き目にあわされておりましょう。武略にかけては所詮あの方々に及ぶべき私ではございません。……それに」

彼が、ことばの息をついだ機に、信長はやや斜めに胸を反らし、何か感じ入った態をした。――それは、自分を偉く見せようとか、得意気に調子づくとかいう、誰にもあり勝ちな飾り気の全く見えない――余りにも正直すぎるくらいな藤吉郎の淡々たる舌の音に、妙味というか、呆れたというか、とにかく信長の心でもちょっと推し量り切れないものが、信長の顔を包んでしまったように見えた。

(この男、油断ができない)

と、信長がひそかに胸でつぶやいている間に、藤吉郎はもう至って虚飾も云い廻しも知らないような言葉で、

「――ですから手前は、実を申せば、わざと御評議の当初には、さし控えておりましたわけです。……いや、ちと前後しましたが、わたくし如き末輩がまた、柴田、佐久間様などをさし置いて、第一に洲股築城の大役など拝して赴いたとしたら、家中の方々も、殿の眼鑑とばかりは申しません。