Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 320 caractères · 398 écrans

Aozora Bunko

ひとの陰口、毀誉褒貶、中傷讒訴、これに関わっていた日には限りがないからである。障子の桟のチリを吹いて、わが目もチリにこすらなければならない。秀吉の性分に合わないことだ。

のみならず、彼としては、すでに前日、光秀から這般の消息はうかがっている。さすがに、五十余齢の光秀は、童形の青年蘭丸とはちがって、露骨にことばには出さなかった。けれど秀吉には、充分、

(……ははあ)

と、その意中も葛藤の根も読みとれていた。ほぼ察しがついていたのである。

蘭丸の母堂の妙光尼が、帰依するの余り、かねてから本願寺軍の謀将鈴木重行のため、表面信仰、裏面密謀、ふたつの仮面の使いわけに操られていたことを――その危険を――軍事にたずさわる秀吉としては、当然な防諜監視の眼から疾くに覚っていたからである。

蘭丸は母思いだ。また、才長けた好青年でもある。

母の妙光尼の老後の幸福も、兄弟多勢の今日の出世も、ひとえにみな蘭丸の君寵浅からぬためといってよい。

彼らの亡父、森三左衛門可成の忠節が、深く信長の胸に銘記されていたことも間違いないにせよ、信長が蘭丸に傾けている信用と寵愛は、また格別なものがある。