Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 320 caractères · 398 écrans

Aozora Bunko

彼のからだの汗が肌に冷えて来たころになって、ようやく小姓衆は追いついて来た。信長は愉快そうに笑って、

「遅いぞ、遅いぞ。もし戦場であったら、汝らは、今日、またとなき大将首を取り逃がしたであろう」

と、戯れた。

すると小姓の一人、湯浅甚介が、

「ですから、以後は、わたくしども小姓組の厩にも、名馬を多くお備えおき下さいませ」

と、臆面なくいった。

その云い分が気にかなったとみえて、信長は、

「よしよし。申し出た順に、まずこの馬は、甚介にくれる。乗り負けするな」

と、すぐ鞍を降りて、手ずから馬の口輪を甚介に渡した。

甚介も、朋輩も、眼をまろくした。そこへ、厩中間の虎若、藤九郎、弥六、小熊、彦一などが大汗かいて駈けつけて来る。

ほどなく蘭丸も追いつき、その他の近習も寄って来た。

徳川家の士が、

「近くに、お茶屋の設けもございますゆえ、御休息遊ばして」

と、導いてゆく。

そこまで、信長は歩いた。

「汗におよごれの御容子。お湯殿でおぬぐい遊ばして、御服を召しかえられますように」

「風呂の用意もあるか」

「日中はおおかた御不用とはぞんじましたが、いつどこにても、お汗を洗うほどな設備はいたしおきました」