Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans

Aozora Bunko

鼓譟

それを戦機として、水色桔梗の九本旗は、三旗ずつ三部隊にわかれ、七条口を突破して、中町の木戸木戸を踏みやぶり、いちどに洛内へ混み入った。

鼓譟

時をあわせて、五条の木戸、四条三条筋の木戸木戸へも、明智軍は駈け分れて殺到した。

まだ霧こそ深いが、東山のうえは紅々と黎明に染められている頃なので、往来人のために、常のごとく木戸の潜りは開かれていた。

その潜りからどうと、馬も人も、槍も鉄砲も、押し合って混み入ろうとした。旗竿は寝かして通った。この混雑をながめた部将は、

「押すな、慌てるな。後の隊はしばらく潜りの外に待て」

と、一応、むりに抑えて、大扉のかんぬきを抜き、八文字に開け放してから、

「それ、通れ」

と、大声で励ました。

本能寺の濠に迫るまでは、枚を銜んで、喊声を発すな、旗竿も伏せてゆけ、馬も嘶かすな――と軍令されていたが、ひとたび木戸を突破して、町なかへ駈け入るや否、明智の部下はすでに、半ば狂乱の状態をあらわしていた。

前の方で、わあっと、吾れもなきかのような声があがると、駈けつづく中ほどでも、わあっと叫び、後の方でも、わあっと呼応した。

その喊声のつむじは、何とも名状しがたい卒伍の感情をふくんでいた。