Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans

Aozora Bunko

わが事成れり」

という勝色の中にどよめいていたが、帷幕のうちの光秀は、祐筆を側へひき寄せて、次々に書状を認めさせ、それに自身が花押して、また、側臣と何か密議しているなど、多忙と緊張の極に、ほとんど、現も知らぬ容子であった。

それでも本能寺の空に煙を見るまでは、彼も、万一を気づかって、諸将とともに、堤の上に佇んで、眸を一天に凝らしていたのであるが、立ち昇る噴煙を彼方に見、すぐ第一の伝令を聞くやいな、

「よし」

と、ひとり大呼して陣幕のうちに入り、それからは、刻々の戦況よりは、べつな方面に向って、大きく頭脳をはたらかせていたものである。

ここにおいての味方の勝ちと、信長の死とは、もう決定的なものと観てよい。それに顧念しているにはあたらない。

主将の頭脳は、より大局に対して、間髪を措かずに、第二のそなえを天下に布く必要がある。この勝利を決定づけ、この大機を政治づけるためにである。

遠くは相州小田原の北条家へ。

四国の長曾我部元親へも、彼はすでに、この帷幕から書簡を持たせて急使を立てた。

いうまでもなく、内容は、

(――天、信長を討つ。呼応して起たれよ。ここにおいて協力あらば、後日共栄あらん)