Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 757 caractères · 375 écrans

Aozora Bunko

途上一別

途上一別

勝家は身をもって遁れたが、勝家の羽翼であった全軍は、完全に潰滅し霧散し去った。

柳ヶ瀬附近には、今朝までの金御幣の馬印に代り、秀吉の千瓢の馬印が望まれる。

異色のあるそれが、きょうは特に烈日にかがやいて、何か、人智人力を越えたものの標識のように人々の眼を射る。

またその辺りから一帯の街道、平野、部落へかけて、麾下諸侯の幡旗や、各隊のつわものの指物が、霞むばかり蝟集して、宛然、戦捷式かのごとき盛観を呈した。

羽柴小一郎秀長の兵団がもっとも大きく、丹羽、蜂須賀、蜂屋、堀尾などの一部隊。堀久太郎、高山右近、桑山修理、黒田官兵衛父子、木村隼人佑、藤堂与右衛門、小川佐平次、加藤光泰などの全隊など――見わたすにも目に余るほどな軍馬だった。

――捷てり。われ捷てり。

この雲霞が波打っている光瑶はそれだった。一兵の姿もその歓喜の一波だった。馬の汗にかがやき見えるのもその光だった。

事実、この日において。

決するものは早や決したといってよい。

秀吉対勝家の――相互全力を挙げて、天下の帰趨を賭した一戦は、ここに勝敗を明らかにし、ふたたびこの形が覆る余地も奇蹟もあり得ない。