Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 757 caractères · 375 écrans

Aozora Bunko

家にいる身が勿体なく思われ、お側にいれば――とふと思われて来ないでもない。けれどこれは日常秀吉の側にいる者の手が届かないわけではない。一事に取り懸ると、その関頭を越えるまでは、体が垢に臭くなろうが身に虱を見ようが、幾十日でも平気でいる習慣の良人である。――だから、そう感じるときは、彼女が畳みつけた衣裳を退げさすにも、侍女たちへ注意して渡した。

「――お虱がたかっているかもしれないから、べつな所へ置いて、お肌着もお下帯も、熱い湯にひたして洗わせますように」

――馴れない侍女は笑いを怺えるのに苦しむ。けれど羽柴家と虱とは切っても切れない縁もある。そもそも彼女がまだ十六、良人も二十六歳というむかし、軒傾いた清洲の弓長屋で、ふたりが形ばかりの祝言を挙げた晩から、親類のほかなるこの親類が、すでに夫婦の生活に立ち交じっていたらしいのである。

この新妻が初めて新夫のものを洗濯したとき、彼女は、たくさんな良人の親友を、肌着の縫目に発見して、目をまるくしたものだった。

以来、虱のことでは、

(わたくしが世間に笑われますから――)

と、妻がいい、

(ばか、天然にわくものは仕方がないではないか)