Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lisez 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 813 caractères · 302 écrans

Aozora Bunko

俄然(にわかに)、喇叭(らっぱ)の音が谿底(たにそこ)から起る。次第にその音が近く聞えて来て、終(しまい)には澄み渡った秋の空に鳴り響きました。

十輌(りょう)ばかりの人力車(くるま)が静粛な群集の中を通って、御仮屋の前まで進みました。真先には年若な武官、次に御附の人々、大佐、知事、馬博士、殿下は騎兵大佐の礼服で、御迎の御車に召させられました。御車は無紋の黒塗、海老染(えびぞめ)模様の厚毛布(あつげっと)を掛けて、蹴込(けこみ)には緋(ひ)の毛皮を敷き、五人の車夫は大縫紋の半被(はっぴ)を着まして、前後に随(したが)いました。殿下は知事の御案内で御仮屋へ召させられ、大佐の物申上(ものもうしあぐ)る度に微笑(ほほえみ)を泄(もら)させられるのでした。群集の視線はいずれも殿下に注(あつま)る。御年は若い盛におわしまし、軍帽を戴かせられる御姿は、どこやらに国のみかどの雄々しい御面影も拝まれるのでした。まのあたり皇族の権威を仰ぎましたのは、農夫の源にとって生れて始めてのことです。殿下は大佐と馬博士とから「ファラリイス」の駒の批評を聞召(きこしめ)され、やがて長靴のまま静々と御仮屋を下りて、親馬と駒とを御覧になる。