Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 045 caractères · 322 écrans
女たちは落附かない、びっくりしたような、ポカンとした顔を門口に並べていた。
戦争だ!
と誰かが叫んだ。みんなが駈けてゆくさきは交番だった。何か張紙がしてあって、巡査さんが熱そうな顔をしていた。交番の前は、遠くから黒山の人だかりでもみあっていた。そろそろ帰ってゆくものもあって、その人たちは、青くひきしまった顔附きで家へと急いだ。今思えば、宣戦布告と召集の張紙であったのであろう。もう涙ぐんでいる娘さんや、前垂れを眼にあてている女もあった。何しろ下駄の音は絶間なく走った。
ここで一言いわせてもらえば、ここまで書いてきた日本橋で、私という子供が、すこしでも小利口に見えるようならば、書きかたが大変わるく、なっていないのだ。一月ほど前に北京から帰ったあんぽんたんの妹おまっちゃん(前出)が、成城女学部にいる姪をつれてきて、何かクスクスにこついていたが、曰く、
「あなたって子は、ずいぶん呑気な、阿呆ったらしい子でしたがねえ、ええ、かなり大きくなったって、何だかぼんやりしてたわ。」
正にその通り、総領の甚六と、利発な妹とであったのだ。
その甚六が俳句をつくる真似をする――私は和歌のつもりだったのだが――当時父が俳書をひねっていたので、母は一概にそうきめてしまって、父の方へ抗議がいった。