Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいあんよめもんどう

明暗嫁問答

山本 周五郎

Lisez 明暗嫁問答 (めいあんよめもんどう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 984 caractères · 43 écrans

Aozora Bunko

養子

養子

備後のくに福山藩、阿部伊予守十万石の国家老に高滝勘太夫という老人がいた。食禄は千石、年はその時五十歳で、六年ほどまえに妻に先立たれて以来、屋敷には女の召使をひとりも置かず、男ばかりの殺風景な暮しをしている。

不幸なことに実子がなく、江戸詰めで勘定奉行を勤めている弟の高滝源左衛門に、直二郎という二男がある。それを養子分にしてひきとり、近々うち跡目を譲るはこびになっていた。

はじめ養子のはなしが出たとき、源左衛門から、「直二郎は思わしくないから三男の松之丞にして貰いたい」と云って来た。云いかたがどうも奥歯に物の挾まったようなぐあいなので、人を介してようすをさぐると、直二郎は男ぶりもよし武芸も学問もすぐれている上に、誰にも好かれる人がらで、家中の人気をひとりで背負っている。直二郎のいるところでは決して荒い言葉の出たためしがないし、いつも和気靄々と笑いごえが絶えない。眼から鼻へぬけるような利巧な性質だが、お先ばしりをせず、なにかあるとすぐ縁の下の力持をひきうける。そういうわけで、「思わしくない」どころか、またとない養子だということがわかった。