Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ざくろ
柘榴
山本 周五郎
Lisez 柘榴 (ざくろ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 342 caractères · 25 écrans
女ばかりの明け昏れで、時には詰らない中傷や嫉妬や蔭口などに煩わされる。中には好んでいかがわしい話題に興じたり、悪い癖を持っている者などがあって、女というものの厭らしさあさましさに、身のすくむような思いも幾たびか経験した。けれども年の若い者は別として、二十を越した者には、色いろな事情から生涯独身ときめた者が多く、そこには独立して生きる者の張と自覚があったから、松室での生活に比べれば遙かに気楽でもあるし、伸びのびと解放された気持でいることができた。
「お嫁にいって苦労することを考えると、本当にこういう暮しは女の天国ね」
「むずかしい良人の機嫌をとったり、舅や姑の小言にびくびくしたり、年じゅう休みなしに家事で追い廻されたりするなんて、想像するだけでもぞっとするわ」
「女が嫁にゆくということは、詰り自分と自分の一生を他人に呉れてしまうことなのね」
こんな話をよくしたものである。然し三十五歳になる頃から、真沙の心に少しずつ変化が起こりだした。それは国許から長兄の娘が、江戸屋敷へ嫁して来たときに始まる。――その姪は早苗といって十八になり、相手は納戸役で渡辺大七といった。