Classiques japonais avec furigana
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さくらじま
桜島・日の果て・幻化
梅崎 春生
Lisez 桜島・日の果て・幻化 (さくらじま) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 169 810 caractères · 345 écrans
六
暗闇の中で私は足指を曲げて感動していた。
十分間の後、私は疲れて眠っていた。
六
昼前の明るい光の満ちた天願氏の部屋で、私達は朝御飯を食べた。風は全く止んでいた。空が淡青色に晴れわたり、雲が一片二片高い所に飛んでいた。私達は、郊外に行く話などしながら、遅い暖い御飯を食べた。食膳に、やせ衰えた秋刀魚が一匹ずつ乗っているのである。それでも腹のあたりにうっすりと脂肪を乗せていた。
旅川が呼びに来た。告別式が始まるのである。今朝方より大工がやって来て、泥竜館の玄関に壇をつくった。かんかん釘をうつ音が此の部屋まで聞えて来た。そこに白い幕をかけ、焼香の準備がしてあった。露地に長い腰かけをおいて、会葬者はそこに立ち並ぶのである。私達は下宿人等と一緒に並んで立った。花輪がいくつもある。泥竜館下宿人一同という札を下げた花輪もその中にまじっていた。僧侶の読経が始まった。
露地の中は人が押し合いへし合いする程、沢山の人が集った。白い服を着た看護婦の姿も見えるのである。そして読経がすんで、焼香が始まった。
下宿人の中では天願氏が真先に出て行った。人々の視線を浴びながら、天願氏は仏前まで頭を振りながら進んで行った。