Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 148 519 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

――火はおこりそうでございますか。

「あとを聞こう」

――奥山どのの言葉を、石川大和さまがなだめられ、安房さまが強い意見を述べられました。その結果、奥山どのお一人は、べつに誓紙を出すということに決着いたしました。

「入札の件は」

――これまた奥山どのから異論が出ました。

「どう申した」

――綱宗さまには、亀千代君という紛れもなき世子があられる。されば、誰をお世継にするかなどという論の起こる筈もなし、まして入札などとは以てのほかのことだ。自分はさような不道理なことは断じてせぬ、と云われました。

「みな黙っていたか」

――いちじは座が白けかえり、会議は中止かとみえましたが、やがて安房さまが、入札の件は江戸にある一門老臣の合議で定ったことだから、自分はそれに従うことにするし、おのおのも不服がなければ入札をしてもらいたい、吉岡どのは近日ちゅうに出府される予定だから、その意見は江戸邸へいって述べられるがよかろう、こう申されました。

「大学はどうした」

――入札をしました。

「なんと」

――意見は江戸へまいってから述べるが、御一同が入札をなさるなら、自分もいちおう入札を致そう、ということでした。