Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しかばねをくうおとこ

死屍を食う男

葉山 嘉樹

Lisez 死屍を食う男 (しかばねをくうおとこ) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 482 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

あまり水裡の時間が長いので、賞賛の声、羨望の声が、恐怖の叫びに変わった。

ついに野球のセコチャンが一人溺死した。

湖は、底もなく澄みわたった空を映して、魔の色をますます濃くした。

「屠牛所の生き血の崇りがあの湖にはあるのだろう」

一週間ぐらいは、その噂で持ち切っていた。

セコチャンは、自分をのみ殺した湖の、蒼黒い湖面を見下ろす墓地に、永劫に眠った。白い旗が、ヒラヒラと、彼の生前を思わせる応援旗のようにはためいた。

安岡は、そのことがあってのちますます淋しさを感ずるようになった。部屋が広すぎた。松が忍び足のように鳴った。国分寺の鐘が陰にこもって聞こえてくるようになった。

こういったふうな状態は、彼をやや神経衰弱に陥れ、睡眠を妨げる結果に導いた。

彼とベッドを並べて寝る深谷は、その問題についてはいつも口を緘していた。彼にはまるで興味がないように見えた。

どちらかといえば、深谷のほうがこんな無気味な淋しい状態からは、先に神経衰弱にかかるのが至当であるはずだった。

色の青白い、瘠せた、胸の薄い、頭の大きいのと反比例に首筋の小さい、ヒョロヒョロした深谷であった。