Classiques japonais avec furigana
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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
Lisez 比較神話学 (ひかくしんわがく) de 高木 敏雄 (たかぎとしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 624 caractères · 348 écrans
共に神人の結合を説く点に於ては、之を神婚説話と称するを得可きが如しと雖も、前に論じたる三つの形式の説話と、此ものとの間には、著しき差異の存ずるが故に、特に此説話を名つけて、海宮説話という。
今試みに、説話の形式の側より、かの両個の海宮説話を比較せん。両個の説話は、共に釣魚のことを以て始まる、これ類似の第一点なり。火遠理命と浦島子と、共に舟に乗りて、海宮に赴くこと、これ類似の第二点なり。その道の不可思議なること、これ類似の第三点、目的地の遥遠なるに拘わらず、忽ちにして達せしこと、これ類似の第四点なり。神人共に容姿の美麗なること、これ類似の第五点なり。恋愛の情先ず神女の胸中に発生すること、これ類似の第六点なり。海宮の壮麗にして、人界に比す可からざる事、これ類似の第七点なり。海宮に留まる三年という事、これ類似の第八点にして、茲に至りて往事を追懐して心楽まず、一方に於ては、「吟哀繁発」と云い、一方に於ては、「大なる嘆一つし給いき」と云う、これ類似の第九点なり。而して神女に怪まれて、其心中の秘密を語るに至ると云うこと、これ類似の第十点なり。浦島子は期に背きて、玉匣を開き、火遠理ノ命は豊玉昆売の言に背きて、鵜葦草の産殿を伺い、これに由りて、神女と永久に、離別せざる可からざるに、至りしこと、これ類似の第十一点なり。