Classiques japonais avec furigana
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ひかくしんわがく
比較神話学
高木 敏雄
Lisez 比較神話学 (ひかくしんわがく) de 高木 敏雄 (たかぎとしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 624 caractères · 348 écrans
火遠理ノ命は、初の事を思いて嘆息し、浦島子は三歳を経て、忽ち懐土の念を起す。蔵幾が淹留既に久しくして忽ち中国を念うと似たり。一尋和邇は一日にして、火遠理ノ命を送り、蔵幾は旬日ならずして、東莱に達し、浦島子の船は、瞑目の間に、忽ち本土に到る。此点に於ても亦た、相互の類似は著し。但し風土記に見ゆる浦島説話は、漢文の模倣多く、悉くは信ず可からず。其「海中博大之島」の如き、恐らく支那神仙譚の模倣なり。特にかの「七昂星」と「八畢星」との如きは、純然たる模倣たること明なり。支那神仙譚に見ゆる、次の二句を見よ。
玉皇前立七人、北斗七星也、
二十七仙云我等二十八宿也、
印度日耳曼仙郷淹留説話、同時に神人配遇説話、即ちタンホイゼル説話と、支那国民の自然純朴なる、神仙譚の仙郷淹留説話とは、その一点に於ては、互に一致するも、他の一点に於て相異れり。要するに此両個は决して、同一の範疇に属す可きものに非ず。而して、此両者を併せ兼ねたるものは、即ち日本国民が古より伝えたる、最古日本説話の一にして、同時に日本説話宝庫を飾る、最も貴重なる宝珠の一に数う可き、瑰麗優美なる浦島説話なり。