Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あぶらじごく

油地獄

斎藤 緑雨

Lisez 油地獄 (あぶらじごく) de 斎藤 緑雨 (さいとうりょくう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 34 624 caractères · 69 écrans

Aozora Bunko

あなたと云て義理でもするように小歌が銚子を執った時婢が来て、ちっとも飲らないのと云ったのでそうと銚子を下へ置き、二杯足らずの酒に貞之進が眼の内までも赤くして居るのを見て、それには恥しさの籠ることゝも知らないゆえ、じゃアお逆上なさるのと椽の障子を一枚明ければどんよりと空睡たげな朧月、河浪の靄に咽ぶ間から、両国橋を行く提灯が、二階の欄干越しに三つ五つ見えて、こんもり黒んだ向河岸の森に、物思いは春の夜と知られた。欄干に片手載せて、あなたちょいと御覧なさいと小歌が云うのを、貞之進は立ちもせず振向けば、水にも雲が映って居るというだけのことで、先刻小歌が出て居た中村楼の檐に、宴散じ客去てなお毬燈の残って居るのを、今日の大中さんは何と婢が問うに、幹事さんは知った方だけれども、あとは厭な人ばかりと小歌は答えて、おもむろに元の座へ復った、その時隣の広間はいよ/\騒がしく、年を取った芸妓の声で、ちっと静になさいよと云うと、そんならこゝへは来ないと云った客の詞が、貞之進には暗に自分が嘲られたように僻んで聞え、思わず居直ったのを婢が見て取って、ほんとに元気のいゝ方、お騒々しいでしょうとどちら附かずに慰めたが、これにも貞之進は不相変答えは出なかった。