Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ほうそうやわ

法窓夜話

穂積 陳重

Lisez 法窓夜話 (ほうそうやわ) de 穂積 陳重 (ほづみのぶしげ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 325 caractères · 264 écrans

Aozora Bunko

自由を得たグローチゥスは、直ちに煉瓦職工に変装して、一梃の鏝を持って逃走し、アントウェルプ府に赴き、それから国境を越えようとする時に、一書をオランダ議会に送って、その冤を訴えて脱獄の理由を弁明し、且つ自分は祖国より迫害されたけれども、祖国を愛するの心情は、これに依って毫末も影響せられないという事を陳述した。

グローチゥスは国境を越えて仏国に走り、翌月その首府パリーに到着した。これ実に一六二一年四月の事である。

慧智なる夫人マリアは、夫の脱獄後もなお獄中に留っておって、自分の夫は激烈なる伝染病に罹っていると偽って、監守兵の室内に入り来るを避け、かくして一瞬間でも発覚の時機を延ばすようにと苦心したが、夫が脱獄してから、已に多くの時日を経過し、最早や国境を越えたのであろうと思われる頃、始めて典獄に自首して、夫を脱走させた罪科を乞うた。典獄は、マリアを質として禁錮し、もしマリア夫人を夫の代りに何時までも獄に繋いで置いたならば、グローチゥスは必ず情に牽かされて、帰獄するに違いないと思っていたが、数月の後ち、オランダ議会は、マリア夫人の貞操を義なりとして、遂にこれを放免することとなった。