Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Lisez 湖畔亭事件 (こはんていじけん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 335 caractères · 137 écrans
二十七
妙な目で見るから事が間違うのです。不時の出立にしたって、彼等にどんな急用が出来たのか分りませんし、君と出くわして驚いたというのも、誰だってそういう不意の場合にはびっくりしようじゃありませんか」
河野は事もなげにいうのでした。
それから暫くの間、私達はその飛んでもない間違いについて語り合いました。私は余りの失策に、河野に対しても面目なく、馬鹿馬鹿しい、馬鹿馬鹿しいとくり返すばかりで、それから先は真犯人のせんさくをする余裕もなく、うやむやの内に自分の部屋へ引下りました。
その時、私は河野の口吻から、彼の疑っているのは宿の主人に相違ないと極めてしまい、私もその積りで応対していたことですが、あとになって、実はそうでないことが分りました。私という男は、この物語において、初めから終りまで、道化役を勤めていた訳です。探偵気取りもないものです。
二十七
さてお話しは少し飛んで、それから三四日後の夜のことに移ります。その間別段お話しする程の出来事もありません。河野は毎日どこかへ出かけているらしく、いつ訪ねても部屋にいないので、その私を除外した態度に反感を持ったのと、一つは例の失策が面はゆくて、私はこれまでの様に、素人探偵を気どる気にもなれませんでした。