Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lisez 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 289 044 caractères · 575 écrans
あわただしく又出かける仕度しながら、「困っちゃった、かわせのまんまよ、けさの五円はもう小さい小さい紙くずになったし、いやね」と云ってそのまま出て、かえりに更紗のさいふをあけて見たらカワセの紙がないの。おや落したかとすこし遑てて見直したらね、小さく畳んだ十円が入っているの。いつの間の仕業でしょう。なかなかいいおかみさんではありませんか。ハハアと感服して、格子入るとすぐ、大いにほめました。「資格があるよ」と云って。しかし、ここに又微苦笑があってね、心ひそかにおもえらく、どうかこの娘も、こんな気のはずみがおこるような御亭主をもたせてやりたいものだ、と。それはそうですものね。やはり対手によりけりですものね。鳴らない楽器はひけない道理ですものね。
そちらにどんなカーネーションとバラが届きましたろうか。カーネーションの花にも匂いがあるのよ、御存じでしょうか。きのうは花をかえなかったけれども、机の上には、濃紅のバラが二輪あります。半開の手前です。
おひささんがこの間遊びに来ました。そして是非来てくれというので、二月八日に行く約束しました。龍宮荘というのへゆくのよ。