Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おとこぎらい
男ぎらい
豊島 与志雄
Lisez 男ぎらい (おとこぎらい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 878 caractères · 18 écrans
姐さんは寝床のあげおろしを自分でしますから、私は助かるのですが、あとで私がお掃除をする時でさえ、室の空気はいやらしい。そのもとはみんな、井上さんの男くささにあるのです。
井上さんは寝る時でも、足を洗ったことがありません。靴下をぬいで、そのまま寝床にはいります。靴下が新らしい時はよいけれど、少し汚れてきて、おまけに雨の日などは、湿っぽくむれて、くさい臭いがしています。その臭いは、足にもうつってるに違いありません。水虫が出来たようだと、指先でかいたことがあります。その足のまま寝床にはいってしまうのです。他国の人はどうか知りませんけれど、日本人は、寝る時ぐらいは足を洗ったらどんなものでしょう。靴の革の臭い、靴下のむれた臭い、不潔ではありませんか。
男のひとの皮膚も、だいたい革に似ています。だから、絹の手袋よりも、毛糸の手袋よりも革の手袋が似合うのです。動物的です。毛が多すぎます。髭、胸も、脛も、あちこちに毛がたくさんあります。井上さんときたら、鼻毛が濃く、耳の穴にまで毛が生えています。それに気がついてから私は、ひと頃、うちの店や電車の中などで、男の耳の穴をそっと盗み見たことがあります。