Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わらうあくま
笑う悪魔
野村 胡堂
Lisez 笑う悪魔 (わらうあくま) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 687 caractères · 55 écrans
「えッ? ?」
花房一郎は相手の表情などに構わず、自分の考を語り続けました。
「東京ポストの千種十次郎君が、それ位のことに気がつかない筈は無い、――美保子さんの言葉と実際とは矛盾だらけで、どう同情しても信じられないのだよ、あの純情な処女が、花の唇から白々しい嘘を言うとは思われないから、これは誰かに脅迫されて、心にも無いことを言ってるか、或は誰かを庇って、宜い加減なことを言って居るかだ」
「そんな馬鹿なことがあるものか」
千種十次郎は少し躍起となりました。
「馬鹿なことではない、――女の子が命がけで言う嘘ほど怖いものは無い、――まア、聴いてくれ、あの晩美保子さんは部屋の入口で刺されたと言ったが、その美保子さんの気を喪って血だらけになった身体は、窓の方に近いところに倒れて居た」
「――――」
「部屋の扉は内から閉って居た――鍵は内から差込んであったから間違いはあるまい、そして美保子さんは曲者は奈々子をさらって、窓から逃げたと言って居る、――あの窓から若い娘とは言っても、兎も角も人間一人を小脇に抱えて、逃出せるものだろうか。庭の雪の上には足跡は無かったし、窓から三四間離れて居る土蔵の窓へ、綱を渡せば行けないことはないが、これはサーカス的芸当だ、若い女を抱くか引っ担ぐかしては、人間業で行ける道理はない」