Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lisez 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 226 715 caractères · 431 écrans

Aozora Bunko

「ふん、………」

と云って、妙子は急に厭な顔をした。

「たとい半年ほどでもええ、暫く向うに居着く迄でも、こいさんが附いて行ったげる、云うたらその気になりはるかも知れん。人一人助ける場合やよってに、こいさんからしてその気にならなあかん思うわ」

「ほんまに、そないしたげたらどう。―――」

と、幸子も云った。

「そうしたらきっと、啓坊の兄さんかてこいさんに感謝しやはるわ」

「うち、今が啓ちゃんと別れる好え機会や思うねん」

と、妙子は低い声だったけれどもきっぱりと云った。

「ああしてられたら、いつになっても今迄の関係清算する云う訳に行かんさかいに、一人で満洲へ行ってくれるのんが一番ええねん。そやよってにうちは極力勧めてるねんけど、啓ちゃんは又それがあるさかいに、どうしてもよう行かんのやわ」

「なあ、こいさん、―――」

と、幸子が云った。

「あたし等何も、無理にこいさんを啓坊と結婚さそう云うのやあれへんで。今も云うように、この際兎も角も附いて行ったげて、半年でも一年でも一緒に暮らして、真面目に勤めてはるとこを見届けてから、厭やったらこいさんだけ帰って来たかて構めへんやないか」

「満洲くんだりまで附いて行ったりしたら、なおのこと別れられへんようになるわ」