Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おちばのとなり
落葉の隣り
山本 周五郎
Lisez 落葉の隣り (おちばのとなり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 877 caractères · 57 écrans
彼のまわりにもずいぶん凝り性な者や、変った性質の者がいる。それは職人かたぎといって、どんな職にも一風変った、名人はだの人間がいるものだ。参吉もそういう一人なのだろうが、それらよりもっと大きな、底の知れない才能、といったものが感じられた。
「いけねえ、饒舌りすぎた」参吉はふと繁次を見て、苦笑した、「すっかり退屈さしちゃったようだな」
「退屈なもんか、戸惑ってるだけだ」
「七百年か」参吉は絵をたたみながら、独り言のように云った、「――こいつはきっと千年以上も残るぜ」
参吉の凄いような眼つきを見て、繁次はずっと以前のことを思いだした。
――金なんかいらない、一生貧乏で、たとえ屋根裏で死んでもいい、百年さきまで名の残るような物を作ってみせる。
参吉はそう云ったことがあった。たしか二人とも十三だったろう、仏具屋をやめて「島藤」へはいるまえのことだ。それからまる十年の余も経ち、繁次は忘れていたが、参吉の心の中にはいまでもあのときの火が燃えている。十年以上ものあいだ休みなく燃え続いていたのだろうし、いまではもっと激しくなっているようだ。やっぱり参吉は何万人に一人っていう人間なんだな、と繁次は思った。