Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おちばのとなり
落葉の隣り
山本 周五郎
Lisez 落葉の隣り (おちばのとなり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 877 caractères · 57 écrans
八
「よして繁ちゃん、危ない」おひさは繁次にしがみついた、「ごしょうだからよして、危ない、よしてちょうだい」
繁次は殴るのをやめ、参吉の眉のところにある(昔の)薄い傷痕を見た。
「穏やかに話そう」と参吉が平べったい声で云った、「近所へみっともねえから」
「繁ちゃん」とおひさが泣き声で云った。
繁次は躯をどけ、参吉は起き直って、着物の衿を合わせた。
「もういい大丈夫だ」と繁次は喘ぎながらおひさに云った、「これから男同志で話すことがある、もう乱暴なまねはしねえから、おめえはうちへ帰っててくれ」
八
半刻ばかりのち、おひさが晩めしの支度をしていると、勝手の障子をあけて、繁次が覗いた。
「六つが鳴ったら渡し場のところへ来てくれ」と彼は囁いた、「話があるんだ」
「六つね」とおひさは頷いた、「いいわ」
繁次は障子を閉めて去った。
おひさが御蔵の渡しへいったとき、繁次は河岸っぷちに佇んで、暗くなった隅田川の水面を眺めていた。あたりはもうすっかり昏れてしまい、向う岸の灯がまばらに、ちらちらとまたたくように見えた。その渡しは六時が刻限なので、渡し小舎も戸を閉めてい、河岸沿いの道にも通る人は殆んどなかった。