Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
けつえきがたさつじんじけん
血液型殺人事件
甲賀 三郎
Lisez 血液型殺人事件 (けつえきがたさつじんじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 256 caractères · 71 écrans
私は署長の顔色を覘いながら、
「別に深い理由はないのですが、先生は近頃何となく様子が変だったし、それにピストルなんか持っておられたものですから」
と、私の考えを述べた。
署長はうなずいて、
「もう一つ訊きますがね、君は毛沼博士が何故一生独身でいたか、その理由について何か知っている事はありませんか」
私は又ハッとした。私がひそかに恐れていた事に突当ったような気がしたのだ。私は然しすぐに答えた。
「存じません」
知らないと答えた事は決して嘘ではなかった。知っているといえば、なるほど知っている、然し、それはみんな噂が基で、それに私自身の憶測が加ったに過ぎないのだ。確実に知っていると答えられる範囲のものではない。
噂によると、毛沼博士は若い時に失恋をしたという事だ。而もその相手の女性は笠神博士夫人なのである。毛沼博士と笠神博士とは郷里も隣村同士で、同じ県立中学に机を並べ、一番二番の席次を争いながら、同じM高に入学し、ここでも成績を争いながら、帝大の医科に入学した。ここでは、毛沼博士は外科、笠神博士は法医と別れたが、それも卒業してからの事で、在学中はやはり競争を続けていた。