Classiques japonais avec furigana
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むほんろん(そうこう)
謀叛論(草稿)
徳冨 蘆花
Lisez 謀叛論(草稿) (むほんろん(そうこう)) de 徳冨 蘆花 (とくとみろか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 699 caractères · 19 écrans
忠義立として謀叛人十二名を殺した閣臣こそ真に不忠不義の臣で、不臣の罪で殺された十二名はかえって死を以て我皇室に前途を警告し奉った真忠臣となってしもうた。忠君忠義――忠義顔する者は夥しいが、進退伺を出して恐懼恐懼と米つきばったの真似をする者はあるが、御歌所に干渉して朝鮮人に愛想をふりまく悧口者はあるが、どこに陛下の人格を敬愛してますます徳に進ませ玉うように希う真の忠臣があるか。どこに不忠の嫌疑を冒しても陛下を諫め奉り陛下をして敵を愛し不孝の者を宥し玉う仁君となし奉らねば已まぬ忠臣があるか。諸君、忠臣は孝子の門に出ずで、忠孝もと一途である。孔子は孝について何といったか。色難。有事弟子服其労、有酒食先生饌、曾以是為孝乎。行儀の好いのが孝ではない。また曰うた、今之孝者是謂能養、至犬馬皆能有養、不敬何以別乎。体ばかり大事にするが孝ではない。孝の字を忠に代えて見るがいい。玉体ばかり大切する者が真の忠臣であろうか。もし玉体大事が第一の忠臣なら、侍医と大膳職と皇宮警手とが大忠臣でなくてはならぬ。今度の事のごときこそ真忠臣が禍を転じて福となすべき千金の機会である。