Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅうぶん

醜聞

山本 周五郎

Lisez 醜聞 (しゅうぶん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 900 caractères · 46 écrans

Aozora Bunko

さくらの出奔は、その二つの不幸にだめ押しをされたように感じられ、功兵衛は立ちあがる力さえ失うほど打ちのめされた。さくらに十日ほどおくれて、若い下僕の吾平が行方を昏ましたので、密通のうえかけおちということに紛れはなかった。武家ではこういう醜聞は許されない、たとえ同時に出奔したのではなくとも、二人が理由もなくゆき先も告げなかったのだから、世間に知れれば密通かけおちと見られるのは当然なことだろう。

――そうしてはならなかった。

妻が密通し出奔した場合には、良人は二人を追って討たなければならない。しかも、女敵は討っても討たなくても恥とされていた。そこでそれを避けるため、仲人の矢沢金右衛門とさくらの親族とで合議のうえ、さくらは病死と公表し、葬礼までおこなったが、疑われるようなことはなかった。

――おれは女が信じられなくなり、それから八年のあいだ独身をとおしてきて、今年ようやくふじを娶った。

役目も諸奉行職監査から金穀出納元締役となり、家禄も百三十石から百五十五石十人扶持と加増された。

――そうしていま、ふじが身ごもったとき、八年も行方の知れなかったさくらが、乞食になってこの土地へ戻って来た。